Another とれたてホップは、岩手県遠野市で栽培されたホップ「IBUKI」と遠野産ザーツを使用した、ホッピーペールエールです。キリンビール仙台工場や東北大学・宮城大学の学生(全員20歳以上)が企画に参加し、「一番搾り とれたてホップ」の開発者である村上敦司さんがレシピと醸造を担当した、プロジェクト性の高い一本です。この記事では、実際に飲んでみた感想や口コミ的な視点も交えながら、味わい・香り・フードペアリングなどを詳しくレビューしていきます。
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基本情報
| ビール名 | Another とれたてホップ |
|---|---|
| ブルワリー | GOOD HOPS |
| 原材料 | 麦芽(ドイツ製造・イギリス製造)、ホップ |
| 国・地域 | 日本 |
| スタイル | ホッピーペールエール |
| 使用ホップ | 遠野産IBUKI・遠野産ザーツ |
| アルコール度数 | 5% |
| 苦味(IBU) | 不明 |
| 色合い(SRM/EBC) | 4/8 ※SRM/EBC の数値は公式発表はないため、筆者による推定値です |
| 価格/1本/360ml | 価格不明(イベント購入のため) |
| 購入場所 | 東北とれたてホッププロジェクト(仙台駅イベント) |
産学連携の商品だから、正直そこまで期待していなかったのですが、いい意味で裏切られました。美味しかったです!また買いたいと思いました!でも、販売元みたら、もう無いみたい。
このビールを飲んだあとに『サッポロ生ビール黒ラベル 東北ホップ100%』を飲んだところ、かなり軽く感じました。
ま、当たり前か、「Another とれたてホップ」は副原料も使ってないし
飲んでみた感想・飲んだ温度&おすすめ温度帯
見た目・外観(Appearance)
グラスに注ぐと、色合いはやや淡めのゴールドで、推定SRM/EBCは4/8程度の印象です。いわゆる「エールらしい濃いアンバー」といった見た目ではなく、もう少しライトでクリアなトーンに感じました。スタイル表記はホッピーペールエールですが、見た目だけで判断するとラガー寄りにも見える、不思議な立ち位置の外観です。
香り(Aroma)
最初に感じたのは、とにかく「ホップ!」というフレッシュな印象でした。IBUKIならではの爽やかなホップ香が前面に出てきて、香りのボリュームも十分あります。青っぽさが強すぎるわけではなく、フレッシュでありながらも落ち着いたトーンで、ずっとグラスに鼻を近づけていたくなるタイプのアロマだと感じました。
味わい(苦味・フルーティー・バランス)/Flavor & Bitterness
ひと口含むと、ホップの存在感はしっかりありますが「苦い」というよりは、心地よいホップフレーバーが口いっぱいに広がる印象です。お茶のようなニュアンスを感じる後味が特徴的で、単なるフルーティーさとは違う、和のニュアンスをまとったホップの表現だと感じました。苦味は極端に強くなく、ホップ感を楽しみたいけれど、ガツンとした苦味はちょっと…という方にも飲みやすいバランスです。
飲み口(ボディ・飲みやすさ・爽快感)/Drinkability & Body
飲み口はすっきりとしていて、「これ一本でずっと飲んでいられそう」と思わせるタイプです。ボディは中程度ながら、後味に重さが残らないので、次の一口に自然と手が伸びます。ホップの香りとお茶のような余韻があるにもかかわらず、飲み疲れしにくい点が好印象でした。クラフトビールらしい個性を持ちつつ、食中酒としても活躍してくれる、良いバランスの一杯だと思います。
飲んだビールの温度とおすすめ温度
実際に飲んだ温度は約10度でした。この温度でもホップの香りは十分に感じられましたが、個人的にはもう少し低い温度、9度前後がベストだと感じました。やや低めにすることで、ホップのフレッシュさが引き締まり、全体のキレと爽快感がより際立ちます。冷蔵庫から出してすぐではなく、少し時間を置いて香りが開いてきたタイミングを狙うと、IBUKIの個性をより楽しめます。
おすすめ温度:9度くらい
試したフードペアリング・合いそうなフード
試したフードペアリング
- 白菜と豚肉、春雨の炒め物
醤油ベースの和風の味付けに、Another とれたてホップのすっきりとした飲み口と、お茶のような余韻を持つホップ感がよく馴染みました。油を使った炒め物でありながら、ビールが口の中を軽くリセットしてくれるので、食事がどんどん進む組み合わせでした。和食とペールエールのペアリングとして、かなり相性が良いと感じます。
合いそうなフード
- 鶏の塩唐揚げや竜田揚げ
- 天ぷらやかき揚げなどの揚げ物 ※アスパラとか美味しそう!
- 焼き魚(塩サバ、塩鮭などシンプルな味付けのもの)
- 湯豆腐や水炊きなど、だしが主役の鍋料理
- 塩味ベースの野菜炒めや焼きそば
いずれも「だし」や「素材の味」を活かした料理が中心で、ホップの香りとお茶のような余韻を邪魔しない組み合わせです。和食中心の食卓に、香りの良いビールを合わせたいときに選びたくなる一本だと思います。
このビールについて
Another とれたてホップは、「もうひとつの、とれたてホップ」というコンセプトのもとで生まれたビールです。岩手県遠野市で栽培されたIBUKIを使用し、その香りを最大限に引き出すために、凍結粉砕ホップ、ルプリンパウダー、ペレットという3つの形態を組み合わせているのが大きな特徴です。
開発を手がけたのは、「一番搾り とれたてホップ」の開発者として知られる村上敦司さんで、長年ホップの品種改良や商品開発に携わってきた知見が、このビールにも反映されています。また、商品企画にはキリンビール仙台工場や、東北大学・宮城大学の学生(全員20歳以上)が参加しており、地域・企業・教育機関が連携したプロジェクトとしての側面も持っています。
こうした背景を知ってから飲むと、ホップが強く、かつ苦味一辺倒ではないバランスや、お茶のような後味のニュアンスにも、「IBUKIの香りをどう生かすか」という狙いが感じられて、より深く楽しめるビールだと感じました。この記事もひとつの口コミとして、これから飲んでみようと思っている方の参考になればうれしいです。※もう販売していないようなので、GOOD HOPSさんのほかのビールで
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類似したビール
総合評価(★ 5点満点)
| 香り | ★★★★☆(4.0/5.0) |
|---|---|
| 苦味 | ★★★⯨☆(3.5/5.0) |
| 飲みやすさ | ★★★⯨☆(3.5/5.0) |
| コク | ★★★☆☆(3.0/5.0) |
| バランス | ★★★⯨☆(3.5/5.0) |
| 総合評価 | ★★★⯨☆(3.5/5.0) |
まとめ
Another とれたてホップは、ホッピーペールエールというスタイルの中で、ホップの香りと飲みやすさのバランスがとてもよく取れているビールだと感じました。香りは4.0/5.0、苦味・飲みやすさ・バランスはいずれも3.5/5.0程度、コクは3.0/5.0という印象で、ホップの個性をしっかり感じながらも、「すっきりしていて何杯でも飲めそう」と思わせてくれる仕上がりです。
和食との相性も良く、特にだしや素材感を活かした家庭料理と合わせると、ホップの香りとお茶のような余韻が心地よく響きます。遠野産ホップやフレッシュホップのビールが好きな方はもちろん、「ホップの香りを楽しみたいけれど、苦すぎるビールはちょっと…」という方にも、ぜひ一度試してみてほしい一本です。
※本記事の内容は、2025年12月4日時点において、筆者が実際に試飲をしたうえでの個人の感想・体験に基づいています。
